「なぁ、シャムロック・・・」
ソファーにだらしなく長い四肢を放り出した男は、頭にかぶせた本の下から気怠げな声をあげた。
「何ですか、フォルテ様?」
シャムロックと呼ばれた青年は、読みかけの本から視点をソファーの男に移した。鳶色の瞳が男を捉える。
「・・・・暇だ」
フォルテと呼ばれた男は、そう呟きながらソファーの上で寝返った。
馴れ初め
「私は暇じゃありません。それに、本はそういう風に扱うものではありません」
フォルテはその言葉に渋々と頭に被せた本を退けた。新緑の髪と瞳が露わになる。
「うぅ・・・暇だぁ・・・・」
フォルテはソファーの上でごろごろと寝返りをうっている。その様を見て、シャムロックはため息を付きながら読みかけの本にしおりを挟んで閉じた。
「だったら外へでも出かけてくれば良いじゃないですか。」
フォルテの寝転がっているソファーの背後の壁には大きな窓がある。空は曇りで窓一面が真っ白だ。雨や晴れと違い、中途半端な天気によりフォルテは尚のこと退屈に感じているのだろう。
「いーやーだー。シャムがいないとつまんなーい。」
そう言って一体いくつですか?と思わず聞きたくなる様な駄々をこねながら、手足をバタバタとさせている。
だが、シャムロックはこういう時は放っておくに限ると言わんばかりに閉じた本を再び開きしおりを抜き出して続きを読み始めた。その様子をフォルテは黙って見詰める。
「お前ってさ・・・・」
フォルテはソファーに相変わらず寝ころんだままで、長い足を放りだして組んでいる。
「昔と変わってねぇのな。」
どこか感心したように呟いたが、シャムロックに向ける眼差しにはどこか懐かしさを含んでいる。シャムロックはその眼差しを受け取るとそうですか?と首を傾げた。
「初対面のころはガチガチに緊張してばかりだし、俺と違って真面目じゃん。」
シャムロックは顎に手を当てて思案する仕草をした。
「そういう貴方には昔から振り回されてきましたよ。脱走・逃走はするし、嫌いな先輩を闇討ち、リゴール様の庭園に忍び込んだり・・・・あげたらキリがありません。」
苦笑しながら再び本に栞をはさみ閉じた。
「昔はもっとからかいがいが有ったのになぁ・・・」
フォルテは嫌ねーこの子、などとほざいてソファーでふて寝をしようとしている。シャムロックはそれを苦笑しながら見て、壁に掛けてあった外套をフォルテの物と自分の物とを取った。
「私は今でも貴方にドキドキさせられてますよ。」
笑いながらフォルテに外套を渡した。
「退屈しのぎにどこかに出掛けたいのでしょう?」
フォルテはその言葉を聞くとガバッと起き上がって、扉に手をかけようとしていたシャムロックに後ろから勢いよく抱きついた。
ソファーにだらしなく長い四肢を放り出した男は、頭にかぶせた本の下から気怠げな声をあげた。
「何ですか、フォルテ様?」
シャムロックと呼ばれた青年は、読みかけの本から視点をソファーの男に移した。鳶色の瞳が男を捉える。
「・・・・暇だ」
フォルテと呼ばれた男は、そう呟きながらソファーの上で寝返った。
馴れ初め
「私は暇じゃありません。それに、本はそういう風に扱うものではありません」
フォルテはその言葉に渋々と頭に被せた本を退けた。新緑の髪と瞳が露わになる。
「うぅ・・・暇だぁ・・・・」
フォルテはソファーの上でごろごろと寝返りをうっている。その様を見て、シャムロックはため息を付きながら読みかけの本にしおりを挟んで閉じた。
「だったら外へでも出かけてくれば良いじゃないですか。」
フォルテの寝転がっているソファーの背後の壁には大きな窓がある。空は曇りで窓一面が真っ白だ。雨や晴れと違い、中途半端な天気によりフォルテは尚のこと退屈に感じているのだろう。
「いーやーだー。シャムがいないとつまんなーい。」
そう言って一体いくつですか?と思わず聞きたくなる様な駄々をこねながら、手足をバタバタとさせている。
だが、シャムロックはこういう時は放っておくに限ると言わんばかりに閉じた本を再び開きしおりを抜き出して続きを読み始めた。その様子をフォルテは黙って見詰める。
「お前ってさ・・・・」
フォルテはソファーに相変わらず寝ころんだままで、長い足を放りだして組んでいる。
「昔と変わってねぇのな。」
どこか感心したように呟いたが、シャムロックに向ける眼差しにはどこか懐かしさを含んでいる。シャムロックはその眼差しを受け取るとそうですか?と首を傾げた。
「初対面のころはガチガチに緊張してばかりだし、俺と違って真面目じゃん。」
シャムロックは顎に手を当てて思案する仕草をした。
「そういう貴方には昔から振り回されてきましたよ。脱走・逃走はするし、嫌いな先輩を闇討ち、リゴール様の庭園に忍び込んだり・・・・あげたらキリがありません。」
苦笑しながら再び本に栞をはさみ閉じた。
「昔はもっとからかいがいが有ったのになぁ・・・」
フォルテは嫌ねーこの子、などとほざいてソファーでふて寝をしようとしている。シャムロックはそれを苦笑しながら見て、壁に掛けてあった外套をフォルテの物と自分の物とを取った。
「私は今でも貴方にドキドキさせられてますよ。」
笑いながらフォルテに外套を渡した。
「退屈しのぎにどこかに出掛けたいのでしょう?」
フォルテはその言葉を聞くとガバッと起き上がって、扉に手をかけようとしていたシャムロックに後ろから勢いよく抱きついた。
